スキーム解説

地域ファンド・不動産特定共同事業とは

地域ファンド・不動産特定共同事業とは、複数の出資者から集めた資金で地域の不動産や事業を運用し、収益を分配する仕組みで、不動産の場合は不特法の許可・登録を受けた事業者だけが行えます。

最終更新: 2026-10-17|別名: 地域ファンド・不動産特定共同事業・不特法・小規模不動産特定共同事業・小規模不特・不動産クラウドファンディング・REVIC・地域経済活性化支援機構・ふるさと投資

2017年の不動産特定共同事業法の改正で、空き家・古民家の再生を想定した登録制の「小規模不動産特定共同事業」と、インターネットで出資を募るクラウドファンディングの仕組みが整いました。国土交通省は2026年9月に利活用促進ハンドブックを改訂し、地方の古民家や宿の再生事例を紹介しています。

制度の根拠

根拠法令不動産特定共同事業法(不特法、平成6年制定)
所管国土交通省(不動産・建設経済局 不動産市場整備課)・金融庁
開始1994年(平成6年)制定
2013年改正倒産隔離型の「特例事業」(SPC型)を導入(2013年12月20日〜)
2017年改正登録制の「小規模不動産特定共同事業」と届出制の「適格特例投資家限定事業」を創設し、クラウドファンディング(電子取引業務)に対応(2017年12月1日〜)
小規模不特の要件投資家1人あたりの出資額は原則100万円以下、出資総額は原則1億円以下。資本金1,000万円から参入可能
REVIC(地域経済活性化支援機構)2013年3月に企業再生支援機構を改組した、政府・民間共同出資の時限組織。地域金融機関等と地域活性化ファンドを共同運営。2025年の改正法(令和7年法律第58号)で期限を延長
ふるさと投資地方創生に資する事業へのクラウドファンディング等による小口投資。内閣官房・内閣府が事務局の連絡会議が2014年10月31日に設立

最新の数字

証券化対象不動産の資産総額(参考)約73.4兆円
2025年度末(2026年9月11日公表) |出典
小規模不特の出資上限(原則)投資家1人100万円以下・出資総額1億円以下
2017年改正(2017年12月1日施行) |出典

代表的な事例

地域の土地・宿・運営者にとっての意味

地元の不動産会社や宿の運営者が小規模不特の登録を取れば、空き家・古民家の改修費を、地域内外からの小口の出資で集める道があります。既存のクラウドファンディング事業者と協業する方法もあります。金銭以外のリターン(宿泊券など)を組み合わせる事例が多く、出資者が将来の宿泊客や関係人口になる設計が見られます。

よくある質問

不動産特定共同事業とは何ですか?

投資家から出資を集めて不動産を運用し、収益を分配する事業です。不特法の許可(小規模の場合は登録)が必要です。

小規模不動産特定共同事業とは何ですか?

2017年の改正で創設された登録制の類型です。投資家1人100万円・総額1億円までが原則で、資本金1,000万円から参入できます。空き家・古民家の再生を想定して作られました。

REVICとは何ですか?

地域経済活性化支援機構のことです。地域金融機関などと地域活性化ファンドを共同で運営する、政府・民間共同出資の時限組織で、2025年の法改正で期限が延長されました。

出資した元本は保証されますか?

不動産特定共同事業への出資は預金ではなく、元本は保証されません。内容やリスクは、各事業の契約書面で確認する必要があります。

ふるさと納税のクラウドファンディング型とは何が違いますか?

ふるさと納税は自治体への寄附で、税の控除を受けられます。不動産特定共同事業は事業者への出資で、収益の分配を受ける仕組みです。

関連するスキーム

出典

  1. 国土交通省 不動産特定共同事業の利活用促進ハンドブック(2026年9月) (2026-10-17)
  2. 国土交通省 報道発表 令和7年度 不動産証券化の実態調査(2026年9月11日) (2026-10-17)
  3. 国土交通省 不動産特定共同事業 実態調査 (2026-10-17)
  4. 国土交通省 2017年改正 政令案(小規模不動産特定共同事業の基準) (2026-10-17)
  5. 内閣府 REVIC法改正案の概要(第217回国会) (2026-10-17)
  6. 参議院 議案要旨(REVIC法改正) (2026-10-17)
  7. REVIC ファンド一覧 (2026-10-17)
  8. 内閣府 「ふるさと投資」連絡会議 (2026-10-17)