スキーム解説
空き家活用とは
空き家活用とは、住む人や使う人がいなくなった住宅を、所有者・市区町村・民間事業者が連携して、賃貸・売却・改修・用途転換などで再び使える状態にする取り組みです。
最終更新: 2026-10-17|別名: 空き家対策・空き家再生・空き家バンク・空家法・空家等対策特別措置法・管理不全空家・空家等活用促進区域
日本の空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%と、どちらも過去最多・過去最高になりました(2023年10月1日時点)。2023年12月に改正空家法が施行され、放置された空き家への指導・勧告が広がる一方、活用を後押しする「空家等活用促進区域」や「空家等管理活用支援法人」の仕組みができました。
制度の根拠
| 根拠法令 | 空家等対策の推進に関する特別措置法(空家法、平成26年法律第127号・議員立法) |
|---|---|
| 所管 | 国土交通省(住宅局)・総務省 |
| 開始 | 2015年(平成27年)施行 |
| 2023年改正 | 令和5年法律第50号。2023年6月14日公布・2023年12月13日施行。「活用拡大」「管理の確保」「特定空家の除却等」の3本柱 |
| 主な新制度 | 空家等活用促進区域(法第7条)、空家等管理活用支援法人(法第23条)、管理不全空家等への指導・勧告(法第13条)、緊急代執行など |
| 税への影響 | 管理不全空家・特定空家として勧告を受けると、固定資産税の住宅用地特例が外れる |
最新の数字
| 空き家数 | 900万2千戸(空き家率13.8%、いずれも過去最多・過去最高) 2023年10月1日時点(2024年9月25日公表) |出典 |
|---|---|
| 総住宅数 | 6,504万7千戸(2018年比+4.2%) 2023年10月1日時点(2024年9月25日公表) |出典 |
| 賃貸・売却用や二次的住宅を除く空き家 | 385万6千戸(2018年比+36万9千戸) 2023年10月1日時点(2024年9月25日公表) |出典 |
| 空家等活用促進区域の指定 | 4区域(4市)。検討中は36区域(27市区町) 2025年3月31日時点(2025年12月25日公表) |出典 |
| 管理不全空家等への措置 | 指導3,211件(185市区町村)、勧告378件(40市区町村) 2025年3月31日時点(2025年12月25日公表) |出典 |
| 空家等管理活用支援法人 | 95法人(64市町村)を指定 2025年3月31日時点(2025年12月25日公表) |出典 |
| 空家等対策計画の策定 | 1,541市区町村(88%) 2025年3月31日時点 |出典 |
| 全国版空き家・空き地バンク | 参画1,052自治体(参画率59%)、掲載15,046件 2024年4月末時点 |出典 |
代表的な事例
- 京都府京都市(京都市) 2023年
市街化区域内の非居住住宅を対象とする「非居住住宅利活用促進税」(いわゆる空き家税)を創設し、2023年3月に総務大臣の同意を得ました。2029年度に課税を始める予定です。 出典 - 東京都練馬区(練馬区) 2026年(区ページ掲載)
防災まちづくり推進地区の田柄地区を空家等活用促進区域に指定しました。接道条件を満たさない空き家の建替えを、建築基準法の認定手続で可能にする指針を定めています。 出典 - 広島県尾道市(NPO法人尾道空き家再生プロジェクト・尾道市) 2009年
2007年に活動を始めたNPOが、2009年から市と協働で空き家バンクの運営を担っています。官民連携の先行例として知られます。 出典
地域の土地・宿・運営者にとっての意味
勧告を受けると税の優遇が外れるようになり、空き家を放置するコストが上がりました。そのため所有者には「売る・貸す・任せる」動機が生まれています。支援法人の指定や活用促進区域は、地元のNPOや事業者が空き家の相談窓口や、宿・店舗などへの用途転換の担い手になるための公的な入口になります。
このスキームに関わる仲間
ADDress
住まいのサブスクで二拠点・多拠点生活を。家具家電つき・初期費用なしの家に月額定額で住める。空き家や別荘を所有者から借りて運営している。
Roopt/Akiya for
石巻で生まれた、空き家の再生とコミュニティづくりの会社。Roopt は空き家をリノベした宿・シェアハウスで「1日から始まる、地方との暮らし」をつくる。改修から運営まで一貫して担う。
農泊・地域の観光
暮らしと文化に根ざした地域づくりと持続可能な観光を進める会社。農泊の団体旅行マッチングや、農泊マニュアルの無料公開(2026年)などに取り組む。
よくある質問
日本の空き家は何戸ありますか?
900万2千戸で、空き家率は13.8%です(2023年住宅・土地統計調査、2024年9月25日公表)。どちらも過去最多・過去最高です。
「管理不全空家」とは何ですか?
放置すると、倒壊などの危険がある「特定空家」になるおそれのある空き家です。2023年12月の改正法施行で、市区町村が指導・勧告できるようになりました。
勧告を受けると固定資産税はどうなりますか?
管理不全空家・特定空家のどちらも、勧告を受けると住宅用地特例(固定資産税の課税標準を最大6分の1に減らす特例)が外れます。
空家等活用促進区域とは何ですか?
市区町村が空家等対策計画で定める区域です。接道規制や用途規制の特例を使い、空き家の建替えや用途変更をしやすくします。2025年3月末時点の指定は4区域です。
空き家バンクとは何ですか?
自治体が空き家の売り手・貸し手と希望者をつなぐ仕組みです。国土交通省の「全国版空き家・空き地バンク」には1,052自治体が参画しています(2024年4月末時点)。
関連するスキーム
出典
- 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 確報(統計メールニュースNo.1693) (2026-10-17)
- 総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 結果 (2026-10-17)
- 国土交通省 報道発表 空家法の施行状況(2025年3月31日時点) (2026-10-17)
- 国土交通省 空家等対策特別措置法 関連情報 (2026-10-17)
- 国土交通省 空家法 施行状況資料 (2026-10-17)
- 国土交通省 全国版空き家・空き地バンク資料 (2026-10-17)
- 京都市 非居住住宅利活用促進税 (2026-10-17)
- 総務省 京都市法定外税への同意資料 (2026-10-17)
- 練馬区 田柄地区 空家等活用促進区域 (2026-10-17)
- JTB交流文化賞 応募資料(尾道空き家再生プロジェクト) (2026-10-17)
- 政府広報 Highlighting Japan 2014年6月 (2026-10-17)