スキーム解説
関係人口とは
関係人口とは、移住した定住人口でも観光に来た交流人口でもなく、特定の地域や地域の人々と継続的に多様な形で関わる人のことです。
最終更新: 2026-10-17|別名: 関係人口創出・関係人口創出・拡大事業・交流人口・訪問系関係人口・非訪問系関係人口
国土交通省は2025年6月27日、全国の関係人口を約2,263万人(18歳以上の約22%)と推計して公表しました。地方創生2.0基本構想(2025年6月13日閣議決定)は、ふるさと住民登録制度で関係人口を見える化し、10年で実人数1,000万人・延べ1億人を目指すとしています。
制度の根拠
| 根拠 | 地方創生2.0基本構想(2025年6月13日閣議決定)。関係人口そのものを定める法律ではなく、政策上の概念です。 |
|---|---|
| 所管 | 総務省(自治行政局「関係人口・ふるさと住民」)、国土交通省(国土政策局・推計と二地域居住)、内閣官房(地方創生2.0) |
| 開始 | 総務省の平成30年度「関係人口」創出事業(30団体)から。令和元年度・令和2年度の「関係人口創出・拡大事業」へ続きました。 |
| 財政措置 | 二地域居住・関係人口の取組に特別交付税措置(措置率0.5) |
最新の数字
| 関係人口(全国推計) | 約2,263万人(18歳以上 約1億275万人の約22%) 2023年9〜10月調査時点(国土交通省 2025年6月27日公表) |出典 |
|---|---|
| 訪問系 / 非訪問系 | 訪問系 約1,884万人(約18%)・非訪問系 約379万人(約4%) 2023年9〜10月調査時点(国土交通省 2025年6月27日公表) |出典 |
| 訪問系の類型(複数回答) | 趣味・消費型 約711万人(38%)、参加・交流型 約485万人(26%)、直接寄与型 約437万人(23%)、就労型(テレワーク)約145万人(8%)、就労型(現地就労)約105万人(6%) 2023年調査時点(国土交通省 2026年6月公表) |出典 |
| 訪問系の年間訪問日数 | 1日以下 約20%・2〜7日 約49%・8日以上 約31% 2023年9〜10月調査時点(国土交通省 2025年6月27日公表) |出典 |
| 国の目標(10年) | 実人数1,000万人・延べ1億人(ふるさと住民登録制度で可視化) 2025年6月13日時点(内閣官房公表) |出典 |
| 総務省のモデル事業 | 平成30年度〜令和元年度で延べ74事業 2021年3月時点(総務省公表) |出典 |
代表的な事例
- 北海道上士幌町(上士幌町) 2020
令和2年度に総務省の関係人口モデルに採択されました。2025年には(株)生涯活躍のまちかみしほろ・日本航空(株)・(特非)上士幌コンシェルジュを特定居住支援法人に指定しています。 出典 - 長野県塩尻市(塩尻市) 2020
令和2年度の総務省モデル採択から、2025年3月の特定居住促進計画の策定まで、関係人口施策を二地域居住の制度化へ段階的に進めた例です。 出典 - 北海道釧路町(釧路町(2026年 ふるさと住民モデル)) 2026
関係人口(「釧路超民」)が特派員・編集長になって「釧路超ジモト新聞」を編集し、この活動は担い手活動にも指定されています。 出典
地域の土地・宿・運営者にとっての意味
関係人口のうち訪問系の約4割は「趣味・消費型」で、約3割は年8日以上訪れる層です。宿や体験の運営者にとっては、リピーターを増やすことと、「参加・交流型」へ関わりを深めてもらうことが主な打ち手になります。ふるさと住民登録の開始後は、その関わりが自治体の数字として見えるようになります。
BASH で取り上げた回
このスキームに関わる仲間
ADDress
住まいのサブスクで二拠点・多拠点生活を。家具家電つき・初期費用なしの家に月額定額で住める。空き家や別荘を所有者から借りて運営している。
Roopt/Akiya for
石巻で生まれた、空き家の再生とコミュニティづくりの会社。Roopt は空き家をリノベした宿・シェアハウスで「1日から始まる、地方との暮らし」をつくる。改修から運営まで一貫して担う。
OTERA STAY/JINJA STAY
受け継がれてきたお寺や神社での宿泊・滞在・体験のブランド。宿坊の OTERA STAY を全国で展開し、2025年に神社版の JINJA STAY を始めた。
PlanetDAO
日本各地の歴史的建造物を、世界の出資者と一緒に持つ仕組み。物件ごとに株式会社をつくる「株式会社型DAO」で、所有者や地域の人も議決権を持てる。
DAOX(DAO事業)
DAO の立ち上げと運営を支えるツールとコンサル。群馬県の「ぐんま山育DAO」(利根沼田・使われていない山でのワインづくり)の事業委託先。
農泊・地域の観光
暮らしと文化に根ざした地域づくりと持続可能な観光を進める会社。農泊の団体旅行マッチングや、農泊マニュアルの無料公開(2026年)などに取り組む。
Gaiax STARTUP STUDIO
日本のどこにいても起業に挑戦できる環境を。兵庫県・名古屋市・茨城県・山口県・八丈島などと組み、地域の起業家を育てている。
TABICA(過去の事業)
2015年に始めた「暮らし体験」のマッチング。旧 地域おうえんBASH の運営にも加わった。2019年に島根県益田市と着地型観光で連携協定。
よくある質問
関係人口は何人いますか?
国土交通省の推計で約2,263万人です(2023年調査、18歳以上の約22%)。
帰省も関係人口に入りますか?
単なる帰省など、地縁・血縁による訪問は訪問系から除かれています(国土交通省の定義)。
現地に行かなくても関係人口になりますか?
なります。ふるさと納税・クラウドファンディング・地場産品の購入・オンライン交流などを継続していれば「非訪問系」(約379万人)に入ります。
国の目標はどれくらいですか?
地方創生2.0で「10年で実人数1,000万人、延べ1億人」を目指しています。この人数はふるさと住民登録などで見える化した人数を想定したもので、国交省推計の約2,263万人とは数え方が違う点に注意してください(本稿の解釈)。
二地域居住との違いは何ですか?
二地域居住は、関係人口の中でも「特に地域への関与が強い類型」とされています(地方創生2.0基本構想)。
関連するスキーム
出典
- 国土交通省 報道発表「全国の『関係人口』は18歳以上の2割強!」 (2025-06-27)
- 国土交通省「関係人口の分類と推計値」 (2025-06-27)
- 国土交通省「関係人口に関する国土交通省の取組について」 (2026-06-03)
- 国土交通省「二地域居住等の促進について」 (2026-02-01)
- 総務省『関係人口』ポータルサイト モデル事業概要 (2026-10-17)
- 総務省「関係人口・ふるさと住民」 (2026-10-17)
- 総務省 関係人口創出・拡大事業 検証結果報告書 (2021-03-01)
- 総務省 令和2年度モデル事業 採択団体一覧 (2026-10-17)
- 内閣官房 地方創生2.0基本構想 (2025-06-13)
- 総務省 ふるさと住民登録制度 第2回全国説明会資料 (2026-09-30)