スキーム解説

ふるさと住民登録制度とは

ふるさと住民登録制度とは、住所地以外の地域に継続して関わる人を、自治体が全国共通のアプリで「ふるさと住民」として登録し、関係人口を見える化する総務省の制度で、2027年3月末にアプリ開始の予定です。

最終更新: 2026-10-17|別名: ふるさと住民登録・ふるさと住民・ふるさと住民アプリ・関係人口の登録制度・プレミアム登録・ベーシック登録

総務省の第2回全国説明会資料(2026年9月30日)によると、国民向けサービス(アプリリリース)は2027年3月末(令和8年度末)に開始する予定です。2026年10月16日からは試用版アプリのモニター実証が始まり、2026年12月20日まで行われる予定です。制度は地方創生2.0基本構想(2025年6月13日閣議決定)で創設が決まり、ガイドラインVer.1.0は2026年3月27日に公表されました。

制度の根拠

根拠地方創生2.0基本構想(2025年6月13日閣議決定)「関係人口を可視化する仕組み(ふるさと住民登録制度)の創設」。2026年10月時点では、総務省のガイドラインと国のシステムで運用する設計です(制度を直接定める法律は確認できていません)。
所管総務省(ふるさと住民登録制度推進室)
開始国民向けサービス開始(アプリリリース)2027年3月末(令和8年度末)予定(総務省 2026年9月30日資料)
自治体側の日程システム利用申請 2026年10月末〜2027年1月末 → 管理者アカウント発行 2月下旬 → 自治体のシステム利用 3月上旬(同資料)
ガイドラインふるさと住民登録制度ガイドライン Ver.1.0(2026年3月27日公表)
登録の種類ベーシック登録: 誰でも無料・本人確認なし・自治体数の上限なし・更新不要。プレミアム登録: 年3回以上の担い手活動などの要件とマイナンバーカードでの本人確認、3団体まで(住所地は不可)、原則1年ごとに更新。
禁止事項登録そのものへの返礼品はなく、現地に行かなくても受けられる物品の提供は禁止です。
財政措置(令和8年度)情報発信などの事業費(上限1,000万円)と、ふるさと住民コーディネーター経費(専任1人500万円・兼任1人40万円が上限)が特別交付税の対象(措置率0.5)。令和9年度までに参加する自治体は一定期間システム利用料が免除されます。

最新の数字

国の目標(今後10年)関係人口 実人数1,000万人・延べ1億人
2025年6月13日時点(内閣官房 地方創生2.0基本構想) |出典
モデル事業の応募161団体
2026年3月27日時点(総務省公表) |出典
モデル事業の採択連携モデル7道県(北海道・宮城・富山・長野・和歌山・鳥取・高知)+個別市町村モデル21市町村
2026年3月27日時点(総務省公表) |出典
試用版アプリのモニター実証モニター2,000〜3,000人程度・100以上の自治体が参加予定(2026年10月16日〜12月20日予定)
2026年9月30日時点(総務省公表) |出典
システム構築費32.1億円(令和7年度補正予算・デジタル庁に一括計上)
2026年2月時点(国土交通省資料) |出典
コーディネーター経費の特別交付税上限専任1人500万円・兼任1人40万円(措置率0.5)
令和8年度(総務省公表) |出典
参加意向の自治体74%(報道)
2026年10月10日時点(山陰中央新報報道) |出典

代表的な事例

地域の土地・宿・運営者にとっての意味

2027年3月以降、関係人口が「プレミアム登録者」として自治体のシステム上で見えるようになります。宿・コワーキング・体験の運営者は、担い手活動の受け入れ先や、宿泊割引などのサポート施策の提供者として制度に加わる余地があります。物品型の特典は禁止なので、現地での体験や滞在で価値を出す設計が必要です。

よくある質問

ふるさと住民登録はいつから始まりますか?

総務省の資料(2026年9月30日)では、国民向けサービス(アプリ)の開始は2027年3月末(令和8年度末)の予定です。受付を始める時期は自治体ごとに異なり、準備が整い次第の開始も認められています。

誰が登録できますか?

ベーシック登録は誰でも無料・本人確認なしで登録でき、出身や居住歴は問いません。自治体数の上限もなく、住所地の自治体も登録できます。プレミアム登録は年3回以上の担い手活動などの要件を満たし、マイナンバーカードで本人確認をした人が3団体まで登録できます(住所地は不可)。

ベーシック登録とプレミアム登録の違いは何ですか?

ベーシックは地域のニュース・イベント・担い手募集などの情報を受け取る登録で、更新は不要です。プレミアムは担い手活動の実績などが要件で、原則1年ごとに更新し、自治体のサポート施策の対象になります。年間滞在10日以上などの長期滞在者は、その旨を登録証に記載できます。

住民票とは何が違いますか?

住民票とは別の仕組みです。住所地以外の地域との継続的な関わりを登録して見える化するもので、住民票や住民税との関係について、総務省のFAQに明示的な記載はありません(2026年10月時点)。

登録に費用はかかりますか? 税金は?

登録は無料です。税金との関係について、総務省のFAQに明示的な記載はありません(2026年10月時点)。

登録するとどんなメリットがありますか?

プレミアム登録者向けの特典として、公共施設を住民並みに使える、被災時に優先して避難を受け入れる、コワーキング料金や移動・宿泊の補助、地域の店での割引などが想定されています。内容は自治体ごとに決まります。

ふるさと納税との違いは何ですか?

登録そのものに返礼品はなく、現地に行かなくても受けられる物品の提供は禁止されています。寄付ではなく、地域との「関わり(担い手活動)」を記録する制度です。

宿や民間の事業者は関われますか?

関われます。民間団体の活動も、基準を満たせば自治体が担い手活動として指定できます。サポート施策も官民で用意する想定です。

どんな事例がありますか?

モデル団体の検討例として、山梨県小菅村(干し柿づくりで獣害対策)、香川県琴平町(自治会参加や避難所受け入れ)、兵庫県豊岡市(年3回の大根プロジェクト)、北海道釧路町(関係人口が編集する新聞)などがあります。実施が未決定のものも含みます。

関連するスキーム

出典

  1. 総務省 ふるさと住民登録制度ナビ (2026-09-30)
  2. 総務省 ふるさと住民登録制度 制度の概要 (2026-10-17)
  3. 総務省 ふるさと住民登録制度 よくある質問 (2026-08-19)
  4. 総務省 ふるさと住民登録制度 モデル事業進捗状況 (2026-10-17)
  5. 総務省 第2回全国説明会資料「創設に向けた取組について」 (2026-09-30)
  6. 総務省 報道資料「ふるさと住民登録制度モデル事業に係る対象自治体の決定」 (2026-03-27)
  7. 総務省 林総務大臣 閣議後記者会見 (2026-03-27)
  8. 内閣官房 地方創生2.0基本構想 (2025-06-13)
  9. 国土交通省「二地域居住等の促進について」 (2026-02-01)
  10. 【報道】トラベルボイス ガイドライン解説 (2026-03-27)
  11. 【報道】山陰中央新報(参加意向の自治体74%) (2026-10-10)