スキーム解説
多拠点居住とは
多拠点居住とは、複数の地域に生活拠点を持って行き来する暮らし方で、国の制度上は二地域居住に含まれ、月額定額で提携住居に住めるサブスク住居が代表的な手段です。
最終更新: 2026-10-17|別名: 多拠点生活・サブスク住居・住まいのサブスク・多拠点居住サービス・ADDress・アドレスホッパー
国土交通省は、二地域居住に「地方部と別の地方部との二地域・多拠点居住」も含めて支援しています(2026年2月資料)。2024年11月1日施行の改正広域法のもとで、サブスク住居の事業者も市町村から特定居住支援法人に指定されるようになり、ADDressを運営する株式会社アドレスは2025年10月に新潟県佐渡市・秋田県大館市で指定を受けました。
制度の根拠
| 根拠 | サブスク住居そのものを定める法律はありません。改正広域的地域活性化基盤整備法(2024年11月1日施行)の二地域居住の対象に、多拠点居住が含まれます。 |
|---|---|
| 所管 | 国土交通省 国土政策局(二地域居住の制度) |
| 開始 | 2024年11月1日(改正広域法の施行。事業者は特定居住支援法人の指定を受けられるようになりました) |
| 住まいの提供形態 | 賃貸借・旅館業・住宅宿泊事業など、物件ごとに異なります。宿泊として提供するなら旅館業法の許可か住宅宿泊事業法の届出が必要です(物件ごとに確認)。 |
| 国の実証テーマ | 「地域間の移動費のサブスク」「住まいの滞在費や長距離交通費の定額化・低廉化」が国交省の二地域居住の実証メニューに入っています。 |
最新の数字
| ADDressの拠点数 | 国内外 約300拠点 2025年11月30日時点(株式会社アドレス公表) |出典 |
|---|---|
| ADDressのリピート予約比率 | 54.3% 2025年11月30日時点(株式会社アドレス公表) |出典 |
| ADDressの年間地域イベント | 297件・参加1,459人 2025年11月30日時点(株式会社アドレス公表) |出典 |
| 地域での生産活動の経験者(ADDress会員) | 10.9% 2025年11月30日時点(株式会社アドレス公表) |出典 |
代表的な事例
- 全国(約300拠点)(株式会社アドレス(ADDress)) 2025
家具家電つきの家に月額定額で住める多拠点生活サービスで、拠点は国内外に約300か所(2025年11月30日時点)、連携している自治体は25です(2024年8月時点)。2026年春から海外のリモートワーカー(デジタルノマド)の受け入れを段階的に始めるとしています。 出典 - 鹿児島県日置市(日置市 × 株式会社アドレス) 2022
2022年8月11日に包括連携協定を結び、関係人口づくりのため市内にADDress拠点を整備しました。2024年4月時点で温泉施設併設の「日置A邸」と「日置B邸」の2軒4部屋です。 出典 - 秋田県大館市・新潟県佐渡市(株式会社アドレス) 2025
2025年10月に特定居住支援法人に指定されました(佐渡市 10月7日、大館市 10月15日)。サブスク住居の事業者が法律上の支援法人になった例です。 出典 - 島根県津和野町(株式会社アドレス) 2025
「つわの寮(ADDress津和野B邸)」を運営し、地域おこし協力隊員をADDressが雇う計画を2025年11月に発表しました(企業発表)。
地域の土地・宿・運営者にとっての意味
空き家や空き部屋をサブスク住居の網に登録すると、全国の多拠点居住者が定期的に訪れる稼働源になります。自治体の特定居住促進計画や支援法人と組めば、改修補助の対象にもなりやすくなります。宿として出すか賃貸にするかで必要な許認可が変わるので、物件ごとに確認してください。
このスキームに関わる仲間
よくある質問
サブスク住居は国の制度ですか?
民間のサービスで、専用の法律はありません。ただし国土交通省は多拠点居住を二地域居住に含めて支援しており、事業者は特定居住支援法人の指定を受けられます。
多拠点居住だと住民票はどうなりますか?
住民票は1か所だけです。多拠点居住者の行政サービスや住民票のあり方は、国土審議会で「更なる議論が必要」とされています。
自治体と組めますか?
組めます。鹿児島県日置市(包括連携協定)、秋田県大館市・新潟県佐渡市(支援法人の指定)、島根県津和野町(寮の運営)の例があります。
空き家をサブスク住居に出すのに許可は要りますか?
提供の形によります。宿泊として提供するなら旅館業法の許可か住宅宿泊事業法の届出が必要で、賃貸なら賃貸借契約になります。物件ごとに確認してください。
ふるさと住民登録と関係しますか?
制度上の直接の連動は示されていません。プレミアム登録では年間滞在10日以上などの長期滞在者を登録証に記載できるので、多拠点居住者は対象になりやすいと考えられます(本稿の解釈)。
関連するスキーム
出典
- 国土交通省「二地域居住等の促進について」(定義・支援法人一覧) (2026-02-01)
- 国土交通省「関係人口に関する国土交通省の取組について」(実証メニュー) (2026-06-03)
- 日置市「多拠点居住サービス『ADDress』」 (2026-10-17)
- 株式会社アドレス 7周年リリース(PR TIMES) (2025-11-30)
- 株式会社アドレス 会社概要 (2026-10-17)