地域づくりのしくみ
企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)とは

企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)とは、企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)とは、国が認定した自治体の地方創生の事業に企業が寄附すると、法人関係税が寄附額の最大約9割まで軽減される国の税制です。
最終更新: 2026-10-18|別名: 企業版ふるさと納税・地方創生応援税制・企業版ふるさと納税(人材派遣型)・人材派遣型・まち・ひと・しごと創生寄附活用事業・法人版ふるさと納税
令和6年度の寄附実績は約631.4億円・18,457件・8,464社で、いずれも過去最高でした(2025年9月19日公表)。令和7年度税制改正で、自治体のチェック強化などの制度改善を前提に、税額控除の特例が令和9年度まで3年間延長されました。2026年8月21日時点で、認定計画を持つ団体は1,671団体(46道府県・1,625市町村)です。
制度の根拠
| 根拠法令 | 地域再生法(平成17年法律第24号)第5条第4項第2号の「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」。自治体が地方版総合戦略を基に地域再生計画をつくり、内閣総理大臣の認定を受けた事業が対象です。 |
|---|---|
| 所管 | 内閣府地方創生推進事務局(実績の公表は内閣官房と連名) |
| 開始 | 平成28年度(2016年度)創設。令和2年度に税の軽減効果を最大約9割に拡充 |
| 税の軽減 | 通常の寄附の損金算入(約3割)に加え、税額控除が最大6割。法人住民税で寄附額の4割(法人税割額の20%が上限)、法人事業税で2割(同20%が上限)、法人住民税で4割に届かない分を法人税で控除(寄附額の1割・法人税額の5%が上限) |
| 主なルール | 1回10万円以上の寄附が対象。本社が所在する自治体への寄附は対象外。寄附企業への経済的な見返りは禁止(自治体HP等での企業名紹介や、公正な手続きを経た契約は可能) |
| 対象外の団体 | 東京都と、地方交付税の不交付団体で三大都市圏の既成市街地等にある市区町村 |
| 適用期限 | 税額控除の特例は令和9年度(2027年度)まで(令和7年度税制改正で3年延長) |
| 人材派遣型 | 企業が社員を自治体等に派遣し、その人件費分を寄附とあわせて行う仕組み。2026年4月1日には副業タイプの資料が追加されました |
| 令和7年度改正の制度改善 | 事業ごとのチェックリスト導入、一者応札等で寄附企業側が受託した場合の国への報告と企業名の公表、発注先の公表、認定取消し後2年間の再申請禁止 |
最新の数字
| 寄附額 | 約631.4億円(前年度比約1.3倍、過去最高) 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
|---|---|
| 寄附件数 | 18,457件(前年度比約1.3倍) 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
| 寄附した企業数 | 8,464社(前年度比約1.1倍) 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
| 寄附を受けた自治体数 | 1,590団体(制度開始からの累計1,631団体) 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
| 人材派遣型を活用した自治体 | 116団体 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
| 制度開始からの寄附額累計 | 約1,877.9億円(平成28年度〜令和6年度、52,497件) 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
| 認定計画を持つ団体 | 1,671団体(46道府県・1,625市町村、対象団体の96.0%)、認定計画1,679件 2026年8月21日時点(令和8年度第1回認定) |出典 |
| 寄附の使い道(分野別) | しごと創生376.4億円、まちづくり113.7億円、地方への人の流れ101.1億円、働き方改革40.2億円 令和6年度実績(2025年9月19日公表) |出典 |
代表的な事例
- 北海道大樹町(大樹町・運営会社(町や地元企業が出資)) 2021
ロケット発射場や滑走路を備えた宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」の整備に寄附を活用。令和3年度は目標5億円を大きく上回る寄附を集め、令和4年9月に小型人工衛星用の新しい発射場の建設を始めました。寄附累計は910,600千円(令和4年12月時点)で、令和4年度の大臣表彰を受けています。 出典 - 徳島県神山町(神山町(神山まるごと高専の設立支援)) 2022
2023年4月開校の「神山まるごと高専」の設立を支援し、寄附で奨学金制度を整えて一期生の授業料無償化を実現しました。寄附累計は1,225,480千円(令和4年12月時点)です。 出典 - 兵庫県姫路市(姫路市) 2022
担当課の職員が内閣府のマッチング会に6回参加して企業に提案を重ね、農業ロボットを使った遠隔の栽培体験やアグリテック甲子園などの事業に寄附を集めました(寄附累計19,500千円)。 出典 - 神奈川県横浜市(横浜市) 2024
令和6年度の寄附受入額が全国1位(112件・約41.0億円)でした。2027年国際園芸博覧会に向けたGREEN×EXPO推進事業など、多くの事業で寄附を募っています。 出典 - 石川県輪島市(輪島市) 2024
令和6年能登半島地震の後、令和6年度に331件・約16.9億円の寄附を受け、受入額で全国3位となりました。 出典
地域の土地・宿・運営者にとっての意味
企業が最大で寄附額の約9割の税軽減を受けられる(実質負担は最小で約1割)ため、自治体にとっては個人のふるさと納税とは別の、まとまった民間資金の入口になります。人材派遣型を使えば、資金だけでなく企業の専門人材も地域に呼び込めます。一方で、寄附企業との契約の公正さが問われた事案もあり、令和7年度から透明性のルールが強化されています。
よくある質問
個人のふるさと納税と何が違いますか?
個人のふるさと納税は住民税などの控除で、返礼品があります。企業版は法人関係税の軽減で、寄附企業への経済的な見返りは禁止されています。また、対象は国が認定した地域再生計画の事業に限られます。
企業の負担はどのくらいですか?
損金算入(約3割)と税額控除(最大6割)を合わせて最大約9割が軽減されるので、企業の実質負担は最小で約1割です。例えば1,000万円の寄附で最大約900万円の法人関係税が軽減されます。
いくらから寄附できますか?
1回あたり10万円以上の寄附が対象です。
本社がある自治体に寄附できますか?
できません。本社が所在する自治体への寄附は対象外です。また、東京都と、一部の不交付団体(三大都市圏の既成市街地等にある市区町村)も対象外です。
制度はいつまで使えますか?
税額控除の特例は令和9年度(2027年度)までです。令和7年度税制改正で3年間延長されました。
人材派遣型とは何ですか?
企業が専門的な知識やノウハウを持つ社員を自治体等に派遣し、その人件費分を寄附とあわせて行う仕組みです。令和6年度は116の自治体が活用しました。
最新の寄附実績はどのくらいですか?
国が公表した最新の全国実績は令和6年度分で、約631.4億円・18,457件・8,464社です(2025年9月19日公表)。いずれも過去最高でした。
関連するしくみ
出典
- 内閣府 企業版ふるさと納税ポータルサイト (2026-10-18)
- 内閣府 企業版ふるさと納税 制度概要(令和8年4月1日版) (2026-04-01)
- 内閣官房・内閣府「地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の令和6年度寄附実績について」 (2025-09-19)
- 伊東内閣府特命担当大臣記者会見要旨(令和7年9月19日) (2025-09-19)
- 内閣府「令和7年度税制改正 地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)の延長」 (2024-12-26)
- 内閣府「地域再生計画認定(令和8年度第1回)について」 (2026-08-21)
- 内閣府 令和4年度 企業版ふるさと納税大臣表彰 受賞者取組概要 (2026-10-18)
- 横浜市 企業版ふるさと納税 (2026-08-07)